2019年05月05日

青い空のカミュを終えて(感想)



 「ほんとうのさいわいとは一体なんだろう」

 ジョバンニは言いました。



 青い空のカミュ_snapshot_20190505_154145.png

 「青い空のカミュ」。発売してから少し時間が経ってしまいましたが、どうしてもプレイしたかった作品。もともとコハダ先生の原画が大好きで事前に購入することは確定してたのですが、いかんせん(忙しくて)まとまった時間がとれねえ! ということで、今更な感想になってしまいました。GW様様です。


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 あまり文字を書くのが得意ではないので、すごく月並みな言い方しかできないのですが、すごかった。グラフィックに、音楽に、世界観に。終始引き込まれっぱなしでした。(引き込まれっぱなしで中断のタイミングを見つけるのに苦労したので、まとまった時間を作っておいてよかったと心底思ってしまったw)


 ひょんなことから世界の不条理に巻き込まれてしまった蛍と燐(りん)の、短いようでうんと長い3日間を描いたお話。↑のCGは綺麗ですが、お話は全体を通して暗いです。世界の悪意(欲望)すべてが二人に向いていて、二人は必死に逃げ、足掻き続けます。

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 不条理で理不尽な世界の中で、二人は少しずつ知っていく。どうして世界がこうなってしまったのか。ここから抜け出す方法は…。


 ……って、全部書いてると記事そのものがダイジェスト化してしまいそうなので、このへんでw(以下ざっくりと感想をば。ちょっとネタバレあるので注意です)

 
 作中では様々文学作品からの引用が見られます。作品のタイトルにもあるアルベール・カミュ。お話の大筋を作っている(ように見える)宮沢賢治。サルトルからもありました。カミュとサルトルの作品は殆ど読んだことのない私ですが、賢治の作品は子供のころからよく読んでいて、今でも大好きです。

 特に「銀河鉄道の夜」。

 ゲーム中で二人が「銀河鉄道の夜」を引用した瞬間に感じた切なさ。銀河鉄道のお話を知っているからこそ感じる、あの瞬間の心のざわめき。ちょっと、ヤバかったです。あの瞬間から燐がジョバンニに、蛍がカムパネルラにしか見えなくなって、このまま「石炭袋」へ行ってしまうのではないか。そんな風に思ってしまって、マウスのホイルを回す指が震えました。

 
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 そのままお話は一気に進み、最後のシーン。ある程度は予想していましたが、お話は「銀河鉄道」と似た結末にたどり着くんですよね。燐がカムパネルラだったことに衝撃を受けてしまいましたが。。

 最後の最後で「完璧な世界」を選んだ燐。なぜあちら側を選んだのか。いつ考えが変わったのか(最初は「二人で」もとの世界へ帰るつもりだったはず)。いろいろと思うところはあるのですが、まだ確信に至れていないので、そのうちもう1周プレイしてみようと思います。これまで「銀河鉄道」を何度も何度も読んできたように、この作品も何度だってプレイしたい。そう思える素晴らしい作品でした。
 
 

 「カムパネルラ、また僕たち二人きりになったねえ、どこまでもどこまでも一諸に行こう」
 
posted by dennn at 16:55| Comment(0) | 花騎士日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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